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神経:樹状突起棘によるシナプス電位増幅が入力協働性を強める
Nature 491, 7425 doi: 10.1038/nature11554
樹状突起棘は、興奮性シナプス入力がニューロンに入る一般的な部位で、ニューロンの信号伝達のさまざまな局面に影響を及ぼしうる位置にある。過去数十年の理論的研究から、棘は化学的にも電気的にも非常に有効性が高く、調節が可能な区画で、シナプス効率や統合や可塑性を制御していると想定されてきた。実験的にも、活動依存的な構造動態や棘による生化学的な区画化が示されている。しかし、シナプス伝達や樹状突起での演算の電気的な側面に対する棘の影響については、議論が続いている。今回、さまざまな樹状突起区画について、棘の頭と棘元の樹状突起の間で電位振幅比を計測し、ラット海馬CA1錐体ニューロンの突起幹先端側にある棘の頚部の連結抵抗値(Rneck)を計算した。その結果、Rneck(約500 MΩ)は、単一のシナプス入力による棘頭部の脱分極を、棘元の樹状突起のインピーダンス次第で、約1.5〜45倍増幅するのに十分なことがわかった。形態的に無理のない区画モデルを立てて電位振幅比の空間プロファイルを再現すると、棘は常に高インピーダンスな入力構造を樹状突起分枝全体にわたって提供していることがわかった。さらに、棘による入力増幅作用は、Rneckに依存した棘頭の電位依存性チャネルの活性化を通じて、協働的な入力間の電気的相互作用を増強していることも示す。結論として、棘の電気的性質は、樹状突起上の非線型的な処理とそれによる可塑性や情報保存を促すことで、ニューロンの計算能力を根本的に強めていると言える。

