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量子情報科学:通信波長への周波数下方変換を通した量子ドットスピン–光子エンタングルメント

Nature 491, 7424 doi: 10.1038/nature11577

長距離の量子テレポーテーションと量子中継器の技術には、単一の物質量子ビット(キュービット)と通信波長の光子キュービットとのエンタングルメントが必要となる。III–V族半導体量子ドット中の電子スピンは、最も速いスピン操作と光子放出が可能となる物質キュービットの1つであるが、単一量子ドットスピンキュービットと、飛行する(伝搬する)光子キュービットとのエンタングルメントはまだ実証されていない。さらに、多くの量子ドットは、可視から近赤外の波長で単一光子を放出し、この波長でシリカファイバーの損失は非常に高くなるため、長距離の量子通信プロトコルの実行は難しくなる。本論文では、1価に帯電した量子ドットから自然放出した光子を1,560 nm波長へ周波数下方変換することによって、InAs量子ドット電子スピンキュービットと光子キュービットのエンタングルメントを実証する。この周波数下方変換過程では2.2 μm波長のサブ10ピコ秒パルスを使って、光子エネルギーにおける経路(which-path)情報を除外するのに必要な量子消去を行った。これまでに実証された高い繰り返し速度での識別不可能な単一光子放出と合せれば、この方法により、III–V族半導体量子ドットスピン系は長距離の量子通信に有望なプラットフォームとして進展する。

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