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遺伝:長鎖非コードアンチセンスRNAが埋め込まれたSINEB2反復配列を介してUchl1の翻訳を制御する

Nature 491, 7424 doi: 10.1038/nature11508

哺乳類ゲノムのほとんどは転写されている。これにより、膨大な種類の転写産物が作り出され、その中にはタンパク質をコードするメッセンジャーRNA、長鎖非コードRNA(lncRNA)、SINE(short interspersed nuclear element)のような反復配列が含まれている。ncRNAの多くは核に豊富に存在し、その機能は未知である。アンチセンス鎖lncRNAは、タンパク質をコードする遺伝子と逆向きの鎖に対合してセンス–アンチセンス対を形成し、エピジェネティックなサイレンシングや転写、mRNAの安定性を制御することができる。我々は、マウスにおいて、Uchl1(ubiquitin carboxy-terminal hydrolase L1)に対するアンチセンス鎖で、核に多く存在するlncRNAを同定した。Uchl1は、脳機能と神経変性疾患に関与する遺伝子である。アンチセンス鎖Uchl1は、UCHL1タンパク質合成を転写後レベルで増加させることから、lncRNAの新たな機能クラスが明らかになった。アンチセンスUchl1の活性は、5′末端の重複配列と、埋め込まれた逆向きのSINEB2配列の存在に依存する。これらの特徴は、ほかの自然のアンチセンス鎖転写産物と共通しており、緑色蛍光タンパク質に対する人工的なアンチセンス鎖に、調節活性を持たせることができる。アンチセンスUchl1の機能がストレスシグナル伝達経路の制御下にあることは、ラパマイシンによるmTORC1抑制によりUCHL1タンパク質が増加することでわかり、これはアンチセンスUchl1 RNAの核から細胞質への移行と関連している。その後、アンチセンスUchl1 RNAは翻訳のために、重複するタンパク質をコードするセンスmRNAと活性化ポリソームとの結合に必要とされる。これらの結果は、転写後レベルでの遺伝子発現制御の新たな階層を示している。

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