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進化:大腸菌の実験個体群における重要な進化的革新のゲノム解析

Nature 489, 7417 doi: 10.1038/nature11514

進化上の新規形質は生命の歴史において重要であったが、それらの起源を詳細に検証することは一般に困難である。我々は以前、大腸菌(Escherichia coli)の実験個体群での好気的クエン酸利用(Cit+)という新規形質の進化について報告した。今回我々は、ゲノム塩基配列を解析し、この形質の進化歴的および遺伝的基盤を調べた。この形質が出現する1万世代以上前には、少なくとも3つの異なるクレードが共存していた。Cit+の形質は、そのうち1つのクレードで、好気的環境下で発現されるプロモーターを獲得する縦列重複が起こり、それによって、それまでサイレント状態だったクエン酸輸送体が発現することで生じた。この新規形質を進化させることのできる遺伝子型は3つのクレードすべてに存在していたが、クレードによって進化させる傾向に差異があったことは、この実験個体群の進化歴において複数の相乗変異(potentiating mutation)が生じたことを意味している。今回得られた知見は、進化的革新の基盤になることの多い外適応的事象の調節に、プロモーターの獲得ならびに遺伝子調節の変化が重要であることを例証している。

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