Letter 物理:原子核の全体像の境界 2012年6月28日 Nature 486, 7404 doi: 10.1038/nature11188 2011年には100種類の新しい核種が発見された。これらは、自然界に生じた、あるいは実験室で合成された、ほぼ3,000種類の既存の安定核種および放射性核種の仲間に加わった。個々の原子核は固有の陽子数と中性子数という特徴を持ち、核図表上で、核力による束縛ができなくなる中性子と陽子の数を示す「ドリップライン」に囲まれた位置を占める。重元素の中性子ドリップラインの配置は極端な外挿を用いた理論予測に基づいており、そのため不確かである。しかし、その不確かさがどれほどのものなのか、あるいはいくつの陽子と中性子が原子核中に束縛されうるのかはわかっていない。今回我々は、このような原子核の「全体像」の境界を見積もり、我々の予測の統計的な不確実性と系統的な不確実性を提示する。原子核密度汎関数理論、いくつかのスキルム相互作用、高性能計算法を用いて、陽子数が2と120の間の束縛核種の数は約7,000であることを見いだした。ドリップラインの位置と、選ばれたいくつかの原子核の性質(宇宙物理過程で重要となる中性子分離エネルギーなど)の外挿結果は、用いたモデル間で非常によく一致することがわかった。 Full Text PDF 目次へ戻る