Letter 遺伝:ボノボゲノムと、チンパンジーゲノムおよびヒトゲノムとの比較 2012年6月28日 Nature 486, 7404 doi: 10.1038/nature11128 2種類のアフリカ類人猿、チンパンジー(Pan troglodytes)とボノボ(Pan paniscus)は、ヒトに最も近縁な現生動物である。この2種は多くの点で似通っているが、重要な社会行動や性行動に著しい違いがあり、これらの特徴の一部については、ボノボとチンパンジーの間の類似性よりも、それぞれとヒトとの間の類似性のほうが高い。今回我々は、塩基配列を解読してボノボゲノムを組み立て、チンパンジーゲノムやヒトゲノムとの進化上の類縁関係について調べた。そして、ボノボゲノムとチンパンジーゲノムの間よりも、ヒトとボノボあるいはヒトとチンパンジーのゲノムの間のほうがより近縁な領域が、ヒトゲノムの3%を超えていることを見いだした。これらの領域のおかげで、この2種の類人猿の祖先のさまざまな側面を再構築できる。さらに、遺伝子がオーバーラップする多くの領域を手がかりにすれば、ヒトがこの2種のうち一方とだけ共有し、もう一方とは共有しない表現型の遺伝的基盤の解明につながるかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る