Letter 進化:初期の四肢類イクチオステガの四肢関節の三次元的な可動性 2012年6月28日 Nature 486, 7404 doi: 10.1038/nature11124 陸上脊椎動物の進化および多様化の中で、四肢類の起源および遊泳から歩行への移行は、きわめて重要な進歩であった。その時期の四肢(なかでも特殊化した関節とそれらの動きを導く構造)の変化は、初期四肢類の動き方を根本的に変化させた。しかし、初期四肢類で四肢の構造がもたらした機能的結果についてや、脊椎動物の進化においてきわめて重要なこの段階で四肢の構造が移動能力にどのような影響を与えたかについては、ほとんどわかっていない。今回我々は、デボン紀の象徴的な四肢類であるイクチオステガ(Ichthyostega)を三次元的に復元し、この初期四肢類の四肢の可動性に関する定量および比較分析を行った。その結果、イクチオステガは、L–S歩行(lateral sequence walking)などの四肢類に典型的な移動行動を行えなかったことが明らかになった。特に、体を地面から押し上げて四肢を交互に動かすために必要な四肢の回転運動を行うことができなかった。四肢類型魚類のひれに長軸回転が認められることから、初期四肢類は肩関節および股関節の可動性が制限された最初の段階を経て進化したか、さもなければイクチオステガがこの点で特異であったと考えられる。我々は、イクチオステガのような骨格形態および四肢可動性を有する初期四肢類が、最近発表されたデボン紀中期の足跡化石の一部を残したとは考えにくいという結論に至った。 Full Text PDF 目次へ戻る