Letter 免疫:エフェクターCD8+ T細胞の遊走における一般化レヴィウォークとケモカインの役割 2012年6月28日 Nature 486, 7404 doi: 10.1038/nature11098 ケモカインは、リンパ系組織内における遊走や炎症部位で病原体を標的とするなどの、T細胞の免疫機能に不可欠な過程の調節に中心的な役割を担っている。今回我々は、多光子顕微鏡を用いてT細胞を追跡し、ケモカインCXCL10がCD8+ T細胞の能力を増強して、慢性感染しているマウスの脳で病原体トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)を制御することを実証した。このケモカインは、脳内でのエフェクターT細胞集団の維持、およびウォークの統計値の性質を変えることなく平均移動速度を上げる、という2つの異なる方法でT細胞機能を強化する。特に、この統計値はブラウン運動的ではなく、むしろ脳内のCD8+ T細胞移動は一般化レヴィウォークによってよく説明されることは重要である。我々のモデルでは、この予期しない特徴によって、T細胞はブラウン運動のようなランダムウォークの場合よりも1桁以上よい効率でまれな標的を見つけることが可能となる。したがって、CD8+ T細胞の挙動は、ムール貝から海洋捕食生物そしてサルまでの生物で報告されているレヴィ戦略に類似しており、またCXCL10はT細胞がまれな標的を見つけ出すためにかかる平均時間の短縮を助けている。 Full Text PDF 目次へ戻る