Article

生化学:ガイドRNAと結合した酵母Argonauteの構造

Nature 486, 7403 doi: 10.1038/nature11211

ArgonauteとガイドRNAからなるRISC(RNA-induced silencing complex)は、RNA干渉にかかわっている。今回我々は、ガイドRNAと偶発的に複合体を形成した出芽酵母Kluyveromyces polysporusのArgonaute(KpAGO)の分解能3.2 Åでの結晶構造を報告する。このガイドRNAは、低分子二本鎖RNAが組み換えKpAGOに自律的に結合し、プロセシングされて生じたものである。ガイドRNAのヌクレオチド1–8は、塩基配列がさまざまであってもほぼ同じ位置を占めており、塩基、リン酸基、2′-ヒドロキシル基との間に塩基配列とは無関係に結合が形成され、ヌクレオチド2–8の骨格をA型に近いコンホメーションを前もって作り上げている。原核生物のArgonauteと比較すると、KpAGOには多数の挿入領域があって表面に露出しており、保存された挿入領域が1か所に集まってNドメインの位置変更が起こり、ガイドRNAと標的とが全長にわたって対合できるようになっている。不活性なコンホメーションにあるArgonauteと比べると、KpAGOには水素結合ネットワークがあって、長く伸びた1本のループの位置を変え、安定化している。このループ中には不変なグルタミン酸残基があり、これが触媒ポケットへと差し込まれている。変異解析とリボヌクレアーゼHとの類似性から示されるように、このグルタミン酸フィンガーの挿入によって、広範囲にわたって保存されている触媒4つ組残基が完全にそろい、Argonauteが活性化されてRNA切断を行う。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度