Letter 環境:日本の木の年輪から示された西暦774〜775年の宇宙線増加の痕跡 2012年6月14日 Nature 486, 7402 doi: 10.1038/nature11123 木の年輪中での14Cの増加は、氷床コア中の10Beや硝酸塩の増加と同様、宇宙線事象に起因する可能性がある。IntCal09データセット(約1万年にわたって木の14C含有量を5年間隔で表した時系列データ)に記された過去3000年の記録は、14Cが10年間で3 ‰を超える割合で増加した期間が3回あることを示している。これらの期間のうち2つは高い時間分解能で測定されたが、いずれについても約1年の時間スケールでの増加は見られなかった。今回我々は、日本の杉について、残りの1期間に当たる西暦750〜820年までの年輪中の14Cを1年および2年の分解能で測定した結果について報告する。西暦774〜775年までに14C含有量が約12 ‰も急増したことがわかった。これは、通常の太陽変調による変化の約20倍である。今回のデータは、10年間の平均をとると、北米とヨーロッパの木から得られたIntCalの14Cの10年データと一致する。我々は、太陽フレア、局所超新星のいずれもが14C急増の原因ではないようだと考えている。 Full Text PDF 目次へ戻る