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医学:ProSAP1/Shank2欠損マウスの自閉症様行動および多動

Nature 486, 7402 doi: 10.1038/nature11015

自閉症スペクトラム障害には、社会的相互作用およびコミュニケーションの欠如や反復的行動を特徴とするさまざまな神経発達障害が含まれる。自閉症スペクトラム障害の患者では、ニューロリギン、ニューレキシン、GKAP/SAPAPおよびProSAP/Shankなどのシナプスタンパク質の変異が見つかっているが、原因となる機序はほとんどわかっていない。ProSAP/Shankは興奮性シナプスでホモおよびヘテロの大きなタンパク質複合体を構築し、シナプス後肥厚部で複合タンパク質装置を層状に編成する。今回我々は、ProSAP1/Shank2の遺伝子欠損により、シナプスのイオンチャネル型グルタミン酸受容体が早期に脳領域特異的に上方制御され、ProSAP2/Shank3のレベルが上昇することを明らかにする。さらにProSAP1/Shank2−/−変異型では、樹状突起棘が少なくなっており、生理学的には、基底シナプス伝達の低下、微小興奮性シナプス後電流の減少ならびにN-メチルD-アスパラギン酸受容体を介した興奮性電流の上昇が認められた。この変異型はきわめて多動で、反復的な毛繕いや、発声行動および社会的行動の異常などの重要な自閉症様行動変化を示す。ProSAP1/Shank2−/−変異型のデータとProSAP2/Shank3αβ−/−マウスとの比較から、シナプスにおけるグルタミン酸受容体発現の異なった障害が、社会的相互作用およびコミュニケーションの異常を引き起こす可能性が明らかになった。以上の結果より我々は、自閉症スペクトラム障害に対する適切な治療は、疾患の根底を成すシナプス機能障害的な表現型に慎重に合わせるべきであると考える。

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