Letter 地球:32億年前の大陸成長ダイナミクスの移行を示すハフニウム同位体の証拠 2012年5月31日 Nature 485, 7400 doi: 10.1038/nature11140 地球のリソスフェアは、現在のプレートテクトニクスの状況に向かう間に、マントル温度の永続的な変化による進化を経験したと考えられる。放射性同位体の変動は、長年にわたり大陸地殻の成長速度が低下した証拠と解釈されており、現在の大陸地殻の貯蔵庫の70%以上が始生代末期までに抽出されたことを示唆する見積もりもある。地殻の成長と30億年(3 Gyr)より若い岩石の再形成のパターンは、ウィルソンサイクルの過程による超大陸の集合と分裂を表し、リソスフェアの動態の重要な変化を記録していると考えられている。しかし、西グリーンランド南部に関する多数の研究は、3.8 Gyr前にさかのぼる島弧集積による沈み込みと地殻成長を論証しており、現在のテクトニクスの状況が最初期の地殻岩石記録が形成されたときには稼働していたことを示唆している。本論文では、現在のテクトニクスに似た状況が始まった可能性のある重要な時期を跨いで西グリーンランド南部の基盤岩のジルコンから得られたウラニウム–鉛、ハフニウム、酸素のin situ同位体データについて報告する。このデータは、この期間を跨いでハフニウム同位体の時間的パターンが顕著に異なることを示していて、マグマ的プロトリスの特性の調整が必要となる。観測結果は、3.9〜3.5 Gyr前の岩石は、コンドライト的構成からハフニウム同位体組成が少し枯渇した3.9 Gyrより古い貯蔵庫を起源として分化したことを示唆している。それとは対照的に、3.2 Gyr前よりも後に生成された岩石は、3.9 Gyr以降の初生枯渇物質(すなわち新しくマントルから生成された地殻)の最初の付加を記録しており、顕生代の沈み込みに関連した造山帯により示されているものと似たハフニウム同位体比の顕著な変化を特徴としている。これらのデータは、現在のプレートテクトニクスとは異なる古代(3.9〜3.5 Gyr前)の地殻進化状況から、プレートテクトニクス過程による初生地殻形成を含む3.2 Gyr前以降の地球ダイナミクス環境への、3.5〜3.2 Gyr前の移行期を示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る