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遺伝:マウスの遺伝的組み換えは、機能的ゲノム要素から離れた所で起こるように誘導される

Nature 485, 7400 doi: 10.1038/nature11089

遺伝的組み換えは、配偶子形成の重要な発生プログラムである減数分裂の際に起こる。哺乳類の組み換えは、最近、ヒストンH3メチルトランスフェラーゼであるPRDM9(PR domain containing 9)の活性との関連が明らかにされている。PRDM9は哺乳類で唯一知られている種分化関連遺伝子の産物であり、その高度に多型なマルチジンクフィンガードメインの配列特異的な結合によって、優先的に組み換えの起こる部位(組み換えホットスポット)を決定すると考えられている。しかし、Prdm9ノックアウトマウスでも、組み換えを開始する能力は損なわれない。今回我々は、Prdm9ノックアウトマウスと、異なったPrdm9対立遺伝子を持つ2種類のマウス系統とその雑種F1とで、組み換え開始部位の分布をゲノム全域でマッピングし、分析した。PRDM9はマウスゲノムの事実上すべてのホットスポットの位置を決めていること、例外は、100%の細胞で組み換えが起こる唯一のゲノム領域である偽常染色体領域(PAR)だけであることが明らかになった。意外にも、Prdm9ノックアウトマウスであってもホットスポットは観察され、野生型マウスの場合と同様に、ホットスポットはH3リジン4(H3K4)トリメチル化標識の所に存在した。しかし、PRDM9が存在しない場合には、ほとんどの組み換えはプロモーターの所か、PRDM9に依存しないH3K4トリメチル化部位で開始していた。このような部位が野生型マウスで標的となることは少ないことから、PRDM9タンパク質が、遺伝子組み換え装置をプロモーター領域やほかの機能的ゲノム要素から引き離すという予想外の役割を果たしていることが示された。

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