Article 再生医学:マウス心臓繊維芽細胞の誘導心筋細胞へのin vivoでの再プログラム化 2012年5月31日 Nature 485, 7400 doi: 10.1038/nature11044 成体の細胞を再プログラム化して多能性細胞を作ったり、直接的に別種の成体細胞に変えたりすることは、再生医療において非常に有望視されている。我々は以前、哺乳類の心臓の50%を占める心臓繊維芽細胞にin vitroでGata4、Mef2cおよびTbx5(GMT)を加えることにより、成体心筋様細胞へ直接再プログラム化できることを報告した。今回我々は、遺伝学的に細胞系譜を追跡し、冠動脈結紮後にGMTを局所的に導入することで、マウスの心臓に常在する非心筋細胞を、in vivoで心筋様細胞へ再プログラム化できることを示す。誘導された心筋細胞は二核化し、サルコメアを構成して、心筋細胞様の遺伝子発現を示した。また、単一細胞解析により、心室の心筋細胞様活動電位、電気刺激に対する拍動、電気的結合の証拠が示された。冠動脈結紮から3か月までに、GMTをin vivoで導入することで、梗塞領域が縮小し、心機能障害がやや軽減された。血管新生誘導性の繊維芽細胞活性化ペプチドであるチモシンβ4をGMTとともに導入すると、瘢痕領域と心機能にさらなる改善が見られた。これらの結果は、心臓繊維芽細胞を、心筋細胞を再生させることを目的として、本来の環境において心筋様細胞へ再プログラム化させられることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る