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細胞:転位中のリボソームに存在するtmRNA-SmpBとEF-Gの複合体

Nature 485, 7399 doi: 10.1038/nature11006

正常に機能しないメッセンジャーRNAの3′末端で停止した細菌のリボソームは、転移・メッセンジャーRNA(tmRNA)を介したトランス翻訳によって救済される。まずSmpBタンパク質がtmRNAと複合体を作り、tmRNAのtRNA類似ドメイン(TLD)が停止したリボソームのA部位に入る。次に、このTLD–SmpBモジュールがP部位に移動する。この過程は伸長因子EF-Gによって促進され、この後、翻訳はtmRNAのmRNA類似ドメイン(MLD)へと切り替わる。MLDをmRNAの通路に正確に配置するには、通常とは異なった開始機構が働く。さまざまなリボソーム–tmRNA複合体は、分解能が低いものから中程度のものまで、さまざまな像がとらえられているが、明確な構造を持つ大型のtmRNAを移動させる仕組みや、MLDがどのようにしてmRNA通路に入るのかは、まだ解明されていない。今回我々は、フシジン酸で停止させたリボソーム70S–tmRNA–SmpB–EF-G複合体(EF-GとtmRNAという大型リガンドを両方持っている)の分解能8.3 Åでの低温電子顕微鏡再構築像を示す。この転位後中間体(TIPOST)では、TLD–SmpBモジュールがサブユニット間のap/P複合部位に、tRNAfMetがサブユニット間のpe/E複合部位に存在する。リボソームとtmRNAのコンホメーション変化は、サブユニット間の空間の溶媒側で起こっている。基盤となる重要な動きは、30S頭部の非常に大きい独特な旋回的動きで、これがtmRNA–SmpBの転位にもMLDを配置するのにも不可欠であり、転位とMLDの配置とを結びつけている。この機構はリボソームの多様で動的な特性をよく示しており、本来ならば正統的な翻訳を行うリボソームの通常のコンホメーションが、特殊な非正統的経路での複雑な作業を促進する、修正型の翻訳にも使えることを示している。

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