Article 細胞:ラギング鎖合成とクロマチン形成との内因的な共役 2012年3月22日 Nature 483, 7390 doi: 10.1038/nature10895 ゲノムの半分は、ラギング鎖上で岡崎フラグメントとして不連続に複製される。真核生物の岡崎フラグメントは性質がまだよく解明されていないが、新生DNAにはすぐにヌクレオソームが付着するため、岡崎フラグメントのプロセシングとヌクレオソームの形成は互いに影響し合っている可能性がある。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の連結可能な岡崎フラグメントが、ヌクレオソームの反復の長さに応じたサイズになっていることを示す。読み取り深度の大きい塩基配列解読法を用いることにより、フラグメントをつなぐ連結部が、ヌクレオソーム間のリンカー領域ではなく、ヌクレオソームの中央部付近に選択的に存在することが明らかになった。クロマチンの形成やラギング鎖のポリメラーゼの連続反応性を阻害すると、岡崎フラグメントのサイズや分布に影響が出るので、複製フォークが通り過ぎた直後に形成される新生クロマチンが、岡崎フラグメントの合成終了にかかわっていることが示唆される。この研究は、真核生物の岡崎フラグメントをin vivoで高い分解能で調べた、我々の知るかぎりで初めての解析であり、ラギング鎖合成とクロマチン形成との連係を明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る