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構造生物学:コレラ菌由来の濃縮型ヌクレオシド輸送体の2.4 Åでの結晶構造

Nature 483, 7390 doi: 10.1038/nature10882

ヌクレオシドはDNAやRNAの合成に必要とされ、ヌクレオシドであるアデノシンはさまざまなシグナル伝達過程で機能している。細胞膜を介したヌクレオシドの輸送は、多様な種類の細胞でヌクレオシドの主要な供給源となっており、またアデノシンシグナル伝達の終結に関与している。ヌクレオシドは親水的な性質を持つので、細胞膜を介した特異的な輸送のために特殊化した膜内在性タンパク質群を必要とし、これらはヌクレオシド輸送体(NT)として知られている。NTは、ヌクレオシドに加えて、ヌクレオシド由来薬物の細胞膜を介する輸送の重要な決定要因である。抗がん剤(Ara-Cやゲムシタビンなど)や抗ウイルス薬(ジドブジンやリバビリンなど)を含む広範囲にわたるヌクレオシド由来薬物の細胞膜を介する輸送は、少なくともその一部をNTに依存していることが示されている。濃縮型ヌクレオシド輸送体は、溶質キャリヤー輸送体スーパーファミリーであるSLC28に属しており、ヌクレオシドとヌクレオシド由来薬物の両方について、それらの化学勾配に反した能動輸送にイオン勾配が用いられている。濃縮型ヌクレオシド輸送体による、選択的でイオン勾配と共役したヌクレオシド輸送の構造基盤はよくわかっていない。今回我々は、コレラ菌(Vibrio cholerae)由来濃縮型ヌクレオシド輸送体について、ウリジンと複合体を形成した状態の2.4 Åでの結晶構造を示す。我々の機能データから、この輸送体はヒトのオルソログと同様に、ヌクレオシド輸送にナトリウムイオン勾配を用いていることが示された。今回得られた構造は、この種の輸送体の全体的な構造を示しており、ヌクレオシドやナトリウムの結合のための分子決定要因を明らかにし、ヌクレオシドやヌクレオシド薬物の細胞膜を介した輸送機構を解明するための枠組みを与えている。

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