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進化:古代の新口動物に起源を持つ脊椎動物脳のシグナル伝達センター

Nature 483, 7389 doi: 10.1038/nature10838

神経外胚葉のシグナル伝達センターは、脊椎動物で新規に現れる多くの脳構造を誘導し、それらのパターン形成を行うが、こうしたシグナル伝達センターは脊椎動物以外の脊索動物には見当たらないか、あっても大きく異なっている。このため、シグナル伝達センターの遺伝的プログラムは脊椎動物のステム群で初めて作り上げられ、それが脳の形態の革新的変化を促進したのではないかと考えられるようになった。しかし、このシナリオは、現存の頭索類が祖先型脊索動物の特性を正確に示していることを前提としており、近縁の脊索動物外群を用いた検討はこれまで行われていない。本研究では、脊椎動物の3つのシグナル伝達センターである前方神経隆起(ANR)、zona limitans intrathalamica(ZLI)および峡部形成体(IsO)に相同な遺伝的プログラムが、半索動物のギボシムシ(Saccoglossus kowalevskii)に存在することを示す。Fgf8/17/18(脊椎動物のFgf8Fgf17およびFgf18に相同な単一遺伝子)、sfrp1/5hhおよびwnt1が、半索動物の外胚葉で脊椎動物と類似した配列で発現しており、相同な遺伝的機構が両方の動物群で外胚葉パターン形成を制御している。これらの遺伝的プログラムは、新口動物の体のパターン形成のための、予想外に複雑で古い遺伝子制御基盤の構成要素であり、この制御基盤はナメクジウオやホヤ類では退化したが、半索動物や脊椎動物では維持され、多様化した構造のパターン形成を担っていると考えられる。

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