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生態:複雑な生態系の安定性判定基準

Nature 483, 7388 doi: 10.1038/nature10832

40年前、規模または複雑さが十分大きな生態ネットワークの存続確率はゼロに近いことがMayによって証明され、この結果はそれ以前の予想とは全く異なっていた。Mayが分析したのは、種が無作為に相互作用する大型のネットワークであった。しかし、自然の系では、対になった種が明確な相互作用を行っている(捕食者–被食者、相利共生、競争など)。本研究では、Mayの研究結果をこれらの関係に拡張し、安定化に働いている捕食者–被食者相互作用と、不安定化に働いている相利共生および競争的相互作用との間に、顕著な差異があることを見いだした。まず、すべての例にあてはまる分析用の安定性判定基準を案出した。この判定基準を用いて、現実的な食物網構造を強制的に導入した場合、または弱い相互作用が大きく優勢である場合に、捕食者–被食者ネットワークが安定になる確率が低下するという、直観に反する結果が得られた。同様に、相利共生の2部ネットワークでは、入れ子構造が安定性に悪影響を与えていた。こうした結果は、ネットワーク構造および相互作用強度の安定性に対する寄与を分離することで見つかった。捕食者と被食者の対が強く結びついていれば、安定的な捕食者–被食者ネットワークは任意に大きく複雑なものとなりうる。この安定性判定基準は、あらゆる微分方程式系にあてはまるため、広く応用できる。

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