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細胞:結腸がんのBRAF(V600E)阻害への不応答はEGFRのフィードバック活性化を介して生じる

Nature 483, 7387 doi: 10.1038/nature10868

低分子薬のPLX4032(ベムラフェニブ)によるBRAF(V600E)がんタンパク質の阻害は黒色腫の治療にきわめて高い有効性を示す。しかし、同じBRAF(V600E)発がん性変異を持つ結腸がん患者は予後不良で、PLX4032に対して著しく限られた応答しか示さない。本論文では、BRAF(V600E)変異を持つ結腸腫瘍でPLX4032の治療効果が限られたものになる原因を調べるために、ヒト細胞でRNA干渉を用いる遺伝学的スクリーニングを行い、ノックダウンするとBRAF(V600E)阻害と相乗的に働くようになるキナーゼ群を探索した。上皮増殖因子受容体(EGFR)の阻害が、BRAF(V600E)阻害に対して強力な相乗効果を示すことが見いだされた。BRAF(V600E)変異を持つ複数の結腸がんでは、抗体薬のセツキシマブ、あるいは低分子薬のゲフィチニブあるいはエルロチニブによりEGFRを阻害すると、in vitroおよびin vivoの両方で、BRAF(V600E)阻害に対して強力な相乗作用が見られるようになることがわかった。BRAF(V600E)阻害がEGFRの急速なフィードバック活性化を引き起こし、それがBRAF(V600E)阻害剤の存在下での継続的な腫瘍増殖を維持させるという機構が見いだされた。黒色腫細胞でのEGFR発現は低レベルであるため、このフィードバック活性化を受けない。黒色腫細胞でのEGFRの異所的発現だけで、PLX4032耐性を引き起こせることがわかったのは、こうした考え方と一致している。BRAF(V600E)変異を持つ結腸がん(全結腸がんのおよそ8〜10%)は現在、標的治療の選択肢がないが、我々のデータはBRAFおよびEGFRの阻害剤からなる併用療法が役立つ可能性を示唆している。

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