Letter 生理:概日リズムが心臓の再分極と不整脈原性を制御する 2012年3月1日 Nature 483, 7387 doi: 10.1038/nature10852 後天性心疾患でも先天性心疾患でも、心臓突然死は日周的変動を示すが、この変動の分子基盤は不明である。心室性不整脈易罹患性の基盤にある一般的な機構は、心筋再分極時間の異常(QT短縮あるいはQT延長症候群および心不全など)、または心筋再分極パターンの異常(ブルガダ症候群など)である。今回我々は、マウスで概日リズムと心室性不整脈易罹患性とを結びつける分子レベルの証拠を得たことを報告する。心臓のイオンチャネル発現や、心筋再分極の指標であるQT間隔が、時計依存的振動体、Klf15(krüppel-like factor 15)の制御下にある内因性概日リズムを示すことがわかった。Klf15は、一過性外向きカリウム電流の発生に必要な重要なサブユニットである KChIP2(Kv channel-interacting protein 2)の律動的な発現を転写的に制御する。Klf15の欠損あるいは過剰は、律動的なQT変動の消失、再分極の異常、および心室性不整脈易罹患性の亢進を引き起こす。以上の知見は、イオンチャネルの24時間周期の転写が心臓不整脈原性の機構となることを明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る