Letter 宇宙:地球照の分光偏光分析によって明らかにされる生命の痕跡 2012年3月1日 Nature 483, 7387 doi: 10.1038/nature10778 宇宙空間から測定された低分解能の地球大気強度スペクトルからは、生命の存在を示す有力な痕跡、つまりバイオシグネチャーが明らかになる。これらには、化学平衡からは大きくかけ離れた存在量を示す酸素やメタン分子や、地表植生によって生じる「レッドエッジ」(700 nmよりも長い波長でアルベドが急激に増加すること)の存在などが挙げられる。大気を通過する光は、空気中の分子、エアロゾルや雲粒子による散乱と、海や地表からの反射によって強く直線偏光される。地球の天空光の局所パッチを地面から偏光分光観測した結果は、酸素やオゾン、水の痕跡を示しており、雲やエアロゾルの特性を特徴付けるために使われている。地上からの分光偏光分析は、太陽系外惑星に応用した場合、標準的な強度分光法よりも大気や地表の特性をよりよく絞り込むことができると考えられる。本論文では、反射面全体で積分された地球照の直線偏光スペクトルについて報告する。地球照は、最初に地球によって反射され、次いで月によって再反射されて地球に戻ってくる太陽光である。この観測結果から、雲や海洋表面の寄与の割合を決めることができる。この観測結果はまた、10パーセント程度の見えている小さな植生面積にも感度がある。こうしたものは、太陽系外惑星の大気成分、平均的な雲の高度や地表面の分析に対する基準となる。 Full Text PDF 目次へ戻る