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構造生物学:アロステリック・インバースアゴニスト活性を持つ抗体によるGタンパク質共役型受容体の不活性化

Nature 482, 7384 doi: 10.1038/nature10750

Gタンパク質共役型受容体は最大クラスの細胞表面受容体で、これらの膜タンパク質は不活性状態と活性状態が平衡した形で存在している。Gタンパク質共役型受容体に結合する細胞外リガンドによって誘導されるコンフォメーション変化は、Gタンパク質の活性化を介して細胞応答を引き起こす。アデノシンA2A受容体(A2AAR)は、心筋への血流の調節に関与し、脳ではグルタミン酸およびドーパミンの放出調節に重要な役割を担っている。本論文では、ヒトA2AARに対し、細胞外リガンド結合ポケットへのアゴニスト結合は阻害するが、アンタゴニスト結合は阻害しない、マウス・モノクローナル抗体を得たことを報告し、この抗体のFabフラグメント(Fab2838)と複合体を形成した状態のA2AARの構造について述べる。この複合体の構造から、Fab2838がA2AARの細胞内側の表面を認識すること、また、この抗体の相補性決定領域(CDR-H3)が受容体内に深く突き刺さっていることが明らかになった。CDR-H3は、活性型オプシン構造でのGタンパク質カルボキシ末端断片、および活性型β2–アドレナリン受容体の構造でのナノボディCDR-3と同じような位置を占めているが、A2AARを不活性型のコンフォメーションに固定している。これらの結果は、Gタンパク質共役型受容体の活性を調節する新しい戦略を示唆している。

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