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細胞:核のPKM2は、EGFRの活性化に応じてβ-カテニンのトランス活性化を調節する

Nature 480, 7375 doi: 10.1038/nature10598

ヒトのがんでは、胚性ピルビン酸キナーゼM2(PKM2)アイソフォームが高度に発現されている。好気的解糖やワールブルグ効果におけるPKM2の役割ははっきりしているが、非代謝的機能はまだ明らかになっていない。今回我々は、ヒトがん細胞で、上皮増殖因子受容体(EGFR)の活性化によってPKM2は核内へ移行するようになるが、PKM1の移行は起こらないことを明らかにする。核内では、PKM2のK433が、c-Srcによってリン酸化されたβ-カテニンY333に結合する。この結合は、これら2つのタンパク質がCCND1プロモーターへと運ばれるのに必要である。2つのタンパク質が運ばれたプロモーターからはHDAC3が取り除かれ、ヒストンH3のアセチル化とサイクリンD1の発現が起こる。PKM2に依存したβ-カテニンのトランス活性化は、EGFRが誘導する腫瘍細胞増殖と脳腫瘍の発生を促進する。また、ヒト神経膠芽腫標品では、c-Src活性、β-カテニンY333リン酸化、PKM2の核内蓄積の間に正の相関関係があることが突き止められた。さらに、β-カテニンのリン酸化と核内PKM2のレベルと神経膠腫の悪性度や予後との間にも相関性が認められた。これらの知見は、Wnt/Winglessによって引き起こされるのとは別の機構によって、EGFがβ-カテニンをトランス活性化することを明らかにしており、EGFRが引き起こすβ-カテニンのトランス活性化、細胞増殖、腫瘍形成に、PKM2が代謝とは別の重要な機能を果たすことがはっきりした。

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