Letter 細胞:画像に基づくゲノム規模のsiRNAスクリーニングによって同定された選択的オートファジー因子 2011年12月1日 Nature 480, 7375 doi: 10.1038/nature10546 選択的オートファジーでは、損傷された細胞小器官や誤って折りたたまれたタンパク質、侵入した病原体などの特別の積み荷をリソソームで破壊するために、認識とターゲティングが行われる。酵母での遺伝子スクリーニングによって、細胞質から液胞へのターゲティング、ペキソファジー、マイトファジーなどといったさまざまな形の選択的オートファジーに必要なタンパク質が同定され、哺乳類での遺伝子スクリーニングではオートファジーの調節に必要なタンパク質が同定されている。しかし、哺乳類細胞における選択的オートファジーの決定因子となる分子については、これを同定するための体系的な研究はなされていない。今回我々は、選択的オートファジーに必要な哺乳類遺伝子を同定するために、画像に基づくゲノム規模でのハイコンテント低分子干渉RNAスクリーニングを行い、シンドビスウイルスのキャプシドタンパク質とオートファゴリソソームとの共局在に必要な遺伝子を探索した。ウイルスのオートファジーに必要な遺伝子候補は141個見つかった。これらの遺伝子は、メッセンジャーRNAのプロセシングやインターフェロンシグナル伝達、小胞輸送、細胞骨格の運動機能、代謝にかかわる細胞経路に多く存在していた。また、これらの遺伝子のうち96個がパーキンを介したマイトファジーにも必要であることは、ウイルスのヌクレオキャプシドのオートファジーでのターゲティングと損傷ミトコンドリアのオートファジーでのターゲティングに、共通の決定因子がかかわっている可能性を示している。これらの遺伝子の産物の1つであるC2ドメイン含有タンパク質SMURF1を持たないマウス胚性繊維芽細胞では、シンドビスウイルスと単純ヘルペスウイルスのオートファゴリソソームへのターゲティングや、損傷ミトコンドリアの除去がうまくいかない。また、SMURF1を欠失するマウスでは、心臓、脳、肝臓に損傷ミトコンドリアが蓄積する。したがって、この研究によって選択的オートファジーの決定因子候補が同定され、またSMURF1がウイルスのオートファジーとマイトファジーの両方にかかわることが新たに明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る