Letter

気候:過去1,450年にわたる北極海氷の変化の復元

Nature 479, 7374 doi: 10.1038/nature10581

現在の北極の海氷域は、20世紀後半に比べて200万平方キロメートル以上も小さくなり、北極域における気候、海洋、伝統的生活様式に重大な影響をもたらしている。観測結果は過去40〜50年間は多かれ少なかれ減少が続いてきたことを示しているが、自然の海氷変動を評価する長期記録はほとんどない。したがって、最近の傾向が異例と言えるかどうかという疑問には、現在まで答えが得られていなかった。本論文では、環北極域から得られた高分解能の陸域代理指標のネットワークを用いて過去の夏季海氷面積を復元し、大きな不確実性(特に16世紀以前の不確実性は大きい)が残っているにしても、海氷減少の最近の継続期間と規模は共に、過去1,450年間で先例のないものらしいことを示す。大西洋の暖水の北極への移流の強化が、数十年の時間スケールで海氷面積の減少を駆動する主要因のようで、これは海氷と大西洋の南北方向の鉛直循環の間の非線形フィードバックに起因している可能性がある。これらの結果は、海氷が北極の気候変動の能動的な要素であり、夏季の北極海氷の近年の減少が人為的に強制された温暖化と一致するという主張を強固に裏付けている。

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