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生態:低地森林では植物群集の構成変化が気候温暖化より遅れる

Nature 479, 7374 doi: 10.1038/nature10548

気候変動は生物種の緯度および高度に関する分布を世界的に変化させつつあり、これによって種の新規な集合が生じている。こうした生物の反応と現代の気候変動との間のずれは、植物でも動物でも報告されている。理論的には、このようなずれは低地で最大になると考えられるが、それは気候変動の速度が高地よりもずっと速いと予測されているからである。我々は、気温の傾向を、フランスの植物群集(76,634件の調査による観察)から再構築された44年間(1965〜2008年)にわたる気温と比較した。森林の植物群集は、高地(海抜500〜2,600 m)では実際の昇温1.07°Cのうち0.54°C分の反応を示していたのに対し、低地では1.11°Cの温暖化傾向のうちわずか0.02°C分にしか反応していないことが明らかにされた。気候と植物群集構成との間の気温のずれは、高地の森林に比べて低地の森林のほうが大きく、3.1倍に上った。このような乖離は、高地森林と比較した場合に低地森林で認められる次のような特性による。つまり、気候温暖化に対してその地域で生存し続ける能力の高い種の比率が高いこと、短い距離の逃避の機会が少ないこと、および生息地が高度に断片化されていることである。現在は、山岳地が(山頂での絶滅のため)気候変動に最も脅かされている生態系に含まれると考えられているが、低地森林の植物群集が示す現在の慣性も、低地の生物の漸減につながる可能性があるため、注目されるべきであろう。

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