Letter 宇宙:天の川銀河中心領域における赤外線の拡散星間バンド 2011年11月10日 Nature 479, 7372 doi: 10.1038/nature10527 どのような星でも、そのスペクトルを十分な量の拡散星間物質を介して観測すれば、吸収線の特徴が多数見られ、これらはまとめて「拡散星間バンド」(DIB)と呼ばれている。DIBが最初に報告されたのはおよそ90年前で、現在知られているものは500を大幅に上回る。特定の元素や分子として同定されたものは1つもないが、最近の研究でDIBの担体は炭素を含む多原子分子であることが示唆されている。現在知られているDIBの大半は、可視および極近赤外波長であり、1マイクロメートル(10,000オングストローム)を超える波長でこれまで知られているものは2つだけで、そのうち長波長のものは1.318マイクロメートルである。本論文では、天の川銀河中心部の星に向いた高減光を示す視線上の、1.5〜1.8マイクロメートルの間にある13の拡散星間バンドについて報告する。それらの起源はほぼ完全に天の川銀河中心領域にあり、そこはDIBがこれまで観測されていた領域よりもかなり暖かく、厳しい環境であると考えられる。天の川銀河中心部方向、およびはくちょう座OB2の拡散雲の方向にあるこれらのDIBの相対強度は、拡散物質による減光を主要因としてスケーリングした強度と一致する。 Full Text PDF 目次へ戻る