Article 生理:哺乳類の虹彩と網膜におけるメラノプシンのシグナル伝達 2011年11月3日 Nature 479, 7371 doi: 10.1038/nature10567 非哺乳類脊椎動物は、本来的に光感受性の虹彩を持っており、したがって局所的瞳孔光反射(PLR)を行う。これに対して、哺乳類でのPLRは一般的に目と脳をつなぐ神経回路を必要とすると考えられている。今回我々は、PLRの内在的構成要素が、夜行性および薄明薄暮性の哺乳類に実は広く存在することを報告する。マウスでは、この内在的PLRは視色素メラノプシンに加えて、ショウジョウバエ(Drosophila)で感桿型光伝達を仲介するNorpAホスホリパーゼCの脊椎動物ホモログであるPLCβ4も必要とする。Plcb4−/−遺伝子型では、内在的PLRが消失するのに加えて、メラノプシンを発現する内在的光感受性網膜神経節細胞のM1サブタイプ(M1-ipRGC)の内在的光応答も基本的には消滅する。M1-ipRGCは、光感受性が飛び抜けて高いipRGCサブタイプで、光に対して最大の反応を示す。マウスではTRPチャネルスーパーファミリーメンバーであるTRPC6とTRPC7の両方の発現を消失させてもM1-ipRGC光応答は基本的に消滅するが、内在的PLRは影響を受けなかった。したがって、メラノプシンシグナル伝達は虹彩と網膜の両方に存在しているが、PLCβ4が介在するそれぞれ異なった経路がこれに関与している。 Full Text PDF 目次へ戻る