Letter 生化学:嫌気的アンモニア酸化の分子機構 2011年11月3日 Nature 479, 7371 doi: 10.1038/nature10453 固定化された窒素が窒素ガス(N2)として大気中に放出されるのは、脱窒と嫌気的アンモニア酸化(アナモックス)という、微生物が行う2つの異なる過程によっている。脱窒は100年以上にわたって研究されていて、その中間体も酵素もよく知られている。アナモックスはそれと同程度に重要な生物地球化学過程であるにもかかわらず、その分子機構は解明されていないが、ヒドラジン(N2H4)を経て進むと考えられている。今回我々は、N2H4がアナモックスの基質であるアンモニアと亜硝酸から生じることと、N2H4の直接の前駆体は一酸化窒素(NO)であることを明らかにする。また、アナモックス代謝で中心的役割を担う遺伝子とタンパク質を解明し、N2H4合成やそのN2への酸化を触媒する重要な酵素を単離した。これらの結果によって、N–N結合を作る新しい生化学反応が明らかになり、大気中でのN2の生化学的合成に関する知識の空白部分が埋められ、また窒素循環の進化に亜硝酸が果たす役割が大きいことが示された。 Full Text PDF 目次へ戻る