Letter 宇宙:木星族彗星103P/Hartley 2の水は地球の海水に似ている 2011年10月13日 Nature 478, 7368 doi: 10.1038/nature10519 地球の揮発性物質、特に重水素・水素比(D/H)が(1.558±0.001) × 10−4である水の起源については、何十年も前から論争が続いている。頑火輝石コンドライトとして知られている隕石のバルク組成と地球のバルク組成とが似ていることから、揮発性物質は局所的な集積、あるいは小惑星や彗星の衝突によって、乾いた原始地球へ二次的に運ばれたと考えられている。オールトの雲(彗星群の1つ)に起源を持つ6つの彗星に対する過去の測定からは、(2.96±0.25) × 10−4という平均D/H比が得られている。炭素質コンドライトのD/H比である(1.4±0.1) × 10−4という値と力学的なシミュレーションからは、小惑星が地球の水の主要な供給源であり、彗星によって運ばれたのはほぼ10%以下というモデルが導かれている。本論文では、カイパーベルトに起源を持つ木星族彗星103P/Hartley 2のD/H比が(1.61±0.24) × 10−4であることを報告する。この結果によって、地球の海水に似た水の貯蔵場所が、複数の彗星を含むように相当度拡大され、これは初期太陽系の複雑な力学進化についての明らかになりつつある描像と一致する。 Full Text PDF 目次へ戻る