Letter 宇宙:特異なγ線トランジェントSwift J164449.3+573451に見られる相対論的アウトフローの発生 2011年8月25日 Nature 476, 7361 doi: 10.1038/nature10366 活動銀河核は、中心部の超大質量ブラックホールへの長期間にわたる降着によってエネルギーを供給され、少なくとも100万年の寿命を持つ相対論的ジェットを生成しており、そのようなジェットの発生が観測される可能性は非常に低い。したがって、迷子星の潮汐崩壊などによって起こる超大質量ブラックホールへのトランジェントな降着は、相対論的ジェットの発生を調べるためのまれな機会となる。2011年3月25日に発見された特異なトランジェント天体(Swift J164449.3+573451)は、そのような降着現象を示している可能性がある。本論文では、Swift J164449.3+573451に関連する明るい電波トランジェントの最初の1か月間にわたる進化を、センチメートルからミリメートルの波長域で観測した結果について報告する。電波トランジェントは、活動していない銀河核と一致している。つまり我々は、太陽の100万倍の質量を持つブラックホールへのトランジェントな降着によって噴き上がった、新しく形成された相対論的アウトフローを見ていると結論される。相対論的アウトフローは、この状況では予測されないが、観測される高エネルギーの特性や電波輝度、このような事象について推定される発生率は、星の潮汐崩壊によって無理なく説明できることを示す。電波周波数スペクトルでの、γ線やX線に比べて弱いビーミングは、赤方偏移z ≈ 6までの範囲での同様な現象が、電波での探査によって明らかになる可能性があることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る