Article 発生:胚葉や細胞系譜の制限された幹/前駆細胞がマウスの指先を再生する 2011年8月25日 Nature 476, 7361 doi: 10.1038/nature10346 切断された四肢や指遠位末端の再生は、両生類、魚類およびマウスにおける代表的な組織再生モデルである。四肢の再生は、数十年にわたって、再生芽に由来すると考えられてきた。再生芽は、成熟した細胞が脱分化して生じると考えられている未分化の多能性細胞集団である。本研究では、さまざまな組織幹細胞や前駆細胞が、マウス指先の復元にかかわっていることを示す。個々の細胞運命の遺伝学的マッピングとクローン解析により、これらの幹細胞が細胞系譜の制約を受けており、発生中の指の成長を模倣していることが明らかになった。シアン蛍光タンパク質を発現する造血幹細胞の移植や、遺伝学的標識を付けたマウスどうしの並体結合により、幹/前駆細胞は組織に常在しており、その中には血管形成に関与する細胞も含まれることが確認された。以上の結果は、他の脊椎動物亜門での付属肢再生についての知見と合わせて、多能性の再生芽細胞ではなく組織幹細胞が、切断後の四肢再生に対応する進化的に保存された細胞様式であることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る