Letter

地球:ハワイ・プリュームの若い供給源

Nature 476, 7361 doi: 10.1038/nature10321

沈み込み、マントル上昇流、およびマントル・プリュームの再溶融による海洋地殻の再循環は、海洋島火山活動を説明する機構として広く受け入れられている。この再循環の時間スケールは、マントル循環の速度を解明するうえで重要である。ハワイやアイスランドなどの海洋島溶岩から得られたウラン起源の鉛同位体の相関は、モデル等時線として解釈すれば、生成源の分別が起こった年代が10億年から25億年の間であることを示している。しかし、そのような相関が互いに関連性のないマントル成分の混合によって生成されたとすると、そのような年代には直接的な意味はなくなるだろう。Re–Os崩壊モデル年代は異なった経過を持つ生成源の混合を考慮しているが、沈み込む地殻の初期Re/Os比の仮定値に依存しており、沈み込みの際のレニウムの移動度が高いためにその値は十分絞り込まれていない。本論文では、ハワイのマウナ・ロア盾状火山の溶岩から得られたカンラン石斑晶中の138個のメルト包有物の初めて測定された87Sr/86Sr比のデータが、マントル生成源のきわめて大きな不均質性を示すことを報告する。ルビジウムが極度に枯渇したメルト包有物中の強い放射性ストロンチウムは、200 Myrから650 Myrの年代の海水の同位体組成と一致する。そのような海水は、沈み込む前のマウナ・ロア供給源の岩石に混入したはずで、この生成源に固有の「時刻印」を与えたと考えられる。プリューム生成源に海水起源のストロンチウムが少量含まれることはよくあることかもしれないが、一般的に液相濃集元素が大幅に枯渇した生成源に由来する極度に枯渇したメルトでのみ、はっきりと確認される。ハワイ溶岩の生成原中に200 Myrから650 Myrの年代の海洋地殻が存在することは、一般的なマントル循環の時間スケールの平均速度が2 (±1) cm yr−1であり、これまで考えられていたよりもずっと速いことを示唆している。

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