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細胞:色素体のナトリウム依存性ピルビン酸輸送体

Nature 476, 7361 doi: 10.1038/nature10250

ピルビン酸は、脂肪酸合成、テルペノイド合成、分枝アミノ酸合成などの色素体に局在する多くの生合成経路の代謝前駆体として機能する。植物や藻類の細胞内小器官である色素体へのピルビン酸取り込みはきわめて重要であるにもかかわらず、この取り込みの分子機構の研究はなされていない。これはピルビン酸が脂質二重層を受動的に透過できる比較的小さな化合物であり、このため再構築リポソームでのピルビン酸輸送活性の正確な測定が困難であることに主な原因がある。今回我々は、フラベリア(Flaveria)属とセイヨウフウチョウソウ(Cleome)属のC3およびC4植物の示差的遺伝子発現解析を用いて、C4種に豊富に発現する新規遺伝子を同定し、BASS2(BILE ACID:SODIUM SYMPORTER FAMILY PROTEIN 2)と命名した。BASS2タンパク質は、葉緑体包膜に局在し、ナトリウム依存性ピルビン酸輸送体を持つC4植物にきわめて豊富に存在する。組み換え型BASS2は、ナトリウム依存性のピルビン酸取り込み活性を示す。葉緑体内へのナトリウムの取り込みは、ナトリウム/プロトン対向輸送体(NHD1)によって相殺され、これはBASS2とNHD1の両方を発現させた組み換え型大腸菌Escherichia coliで模倣される。シロイズナズナ(Arabidopsis thaliana)のbass2変異体では葉緑体へのピルビン酸取り込みが欠損しており、これによって色素体に局在するイソペンテニル二リン酸の生合成が影響を受ける。これは、この変異体が細胞質のイソペンテニル二リン酸生合成の阻害薬メバスタチンに対して高感受性であることにより裏付けられる。したがって我々の結果は、色素体包膜のナトリウム共役型代謝輸送体の分子実体を示したものである。BASS2のオルソログは、今までに特性が明らかにされている陸上植物ゲノムのすべてで検出され、これは色素体へのナトリウム共役型ピルビン酸取り込みの広範な重要性を示している。

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