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気候:万年雪中の空気から導かれた、エタンとメタンの化石燃料からの排出の近年の減少

Nature 476, 7359 doi: 10.1038/nature10352

メタンとエタンは、大気中に最も豊富に存在する炭化水素であり、大気の化学的性質と気候の両方に影響を及ぼす。どちらの気体も、化石燃料やバイオマス燃焼により放出されるが、メタン(CH4)だけは、湿地や農業、ゴミ埋め立て地、廃水という大規模な放出源がある。本論文では、グリーンランドと南極の万年雪に含まれる空気についての測定結果を用いて、20世紀におけるエタン(C2H6)の大気中での変動を再構築している。エタン濃度は、20世紀初頭から1980年代にかけて上昇した後、変化傾向が逆になり、続く20年間にわたって減少した。我々は、この変動は主に化石燃料からのエタン放出量の変化に起因することを見いだした。化石燃料からの放出量は、1960年代から1970年代の間に14〜16 Tg yr−1と最大になり、その後、世紀の変わり目までに8〜10 Tg yr−1に減少した。化石燃料源の減少はおそらく、石油生産とその利用に伴う軽い炭化水素の放出量変化と関係している。エタンに基づく化石燃料排出の歴史的変遷は、化石燃料の利用によるメタン放出のボトムアップ式の見積もりとは大きく異なり、メタンの化石燃料源は1980年代に減少し始め、おそらく20世紀末の大気中メタンの増加率の鈍化の原因となったことを示唆している。

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