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生態:水素は熱水噴出孔での共生のエネルギー源の1つである

Nature 476, 7359 doi: 10.1038/nature10325

1977年に深海の熱水噴出孔が発見されたことで、地球上の一次生産力のエネルギー源に関する理解は大きく変化した。熱水噴出孔生態系は、化学合成細菌と共生している動物に優占されている。これまで、化学合成共生のエネルギー供給源であることが明らかになっているのは、還元硫黄化合物とメタンの2つだけである。今回我々は、メタゲノム塩基配列解読、単一遺伝子蛍光in situハイブリダイゼーション、免疫組織化学、船上培養実験およびin situ質量分光分析を用いて、大西洋中央海嶺の熱水噴出孔に棲むイガイ類シンカイヒバリガイ(Bathymodiolus)属の共生細菌が、一次生産のエネルギー源として水素を用いていることを示す。また、太平洋噴出孔に棲むシンカイヒバリガイ属イガイ類の共生細菌は、水素酸化に重要な遺伝子であるhupLを持っていることも示す。さらに、ガラパゴスハオリムシ(Riftia pachyptila)やフクレツノナシオハラエビ(Rimicaris exoculata)など他の噴出孔動物の共生細菌も、hupLを持っている。エネルギー源として水素を用いる能力は、熱水噴出孔共生系、特に水素が豊富な場所の共生系に広く存在すると考えられる。

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