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物性:面内電流注入によって誘起される単一強磁性層の垂直スイッチング

Nature 476, 7359 doi: 10.1038/nature10309

現代の計算技術は、磁気ビットとして符号化された情報の書き込み、記憶、検索に基づいている。巨大磁気抵抗効果は、記憶素子の電気的読み出しを向上させたが、磁気的書き込みについては依然として多くの研究努力が続けられている。局所電場や電流によってナノサイズ磁性体の極性を反転させる方法がいくつか報告されたにもかかわらず、高保磁力単層強磁性体の簡単な反転は依然として難題である。高い保磁力と垂直磁気異方性を示す材料は、安定な磁化状態を長期にわたって維持できるうえに小型化しやすいので、データ記憶媒体の主流となっている。しかし、材料を記憶用として好ましいものにするこの異方性が、書き込みを困難にする原因にもなっている。今回我々は、垂直に磁化されたコバルトドットのスイッチングが、室温で面内電流注入によって駆動されることを実証する。我々のデバイスは、白金およびAlOxの非対称な界面層によって誘起される強い垂直異方性とラシュバ相互作用を示す薄いコバルト層で構成されている。実効スイッチング場は、磁化方向とラシュバ場に対して直交している。スイッチング場の対称性は、ラシュバ相互作用と非磁性半導体で観測されるスピン依存性移動度によって誘起されるスピン蓄積、および白金層におけるスピンホール効果によって誘起されるトルクと一致している。我々の測定結果は、コバルト層の磁気異方性および最上層のアルミニウム層の酸化に伴ってスイッチング効率が向上することを示している。このことは、ラシュバ相互作用が反転機構において重要な役割を果たしていることを示唆している。我々は、スピントロニクス応用に向けた面内電流スイッチングの可能性を証明するために、不揮発性メモリーや論理アーキテクチャーの中に集積化できる、再プログラム可能な磁気スイッチを作製した。このデバイスは単純かつスケーラブルであり、現在の磁気記録技術と相性がよい。

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