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海洋:炭酸塩の化学的性質と海洋酸性化に対する円石藻の感受性

Nature 476, 7358 doi: 10.1038/nature10295

人間活動の結果として大気中へ放出される二酸化炭素(CO2)のほぼ3分の1は海洋に吸収され、そこで炭酸を構成するイオンに分割されて、これが海洋の酸性化につながる。酸性化は海洋生態系、特にサンゴ、有孔虫、円石藻のような石灰化を行う生物にとって重大な脅威の1つである。円石藻は大量に存在する植物プランクトンであり、現在の海洋の炭酸塩産生の大きな部分を担っている。CO2増加に対する円石藻の石灰化の生理学的反応を調べる培養実験では、種間、また種内でさえ矛盾する結果が得られてきた。本論文では、優占種である円石藻の方解石の量を、現在の海洋および過去4万年にわたって定量し、CO2分圧の増大およびそれに伴うCO32−の濃度低下に関連して、石灰化低下の目立ったパターンが見られることを報告する。我々の解析によって、石灰化の程度が異なる種および形態型が、炭酸塩の化学的性質に応じて海洋に分布していることが明らかになった。この相関関係を将来予想される海洋酸性化に対して外挿してみると、海洋の炭素サイクルに対するかなりの影響が予想される。しかしながら、pHの低い現在の海洋でEmiliania huxleyiの強く石灰化した形態型が見つかったことは、環境強制要因に対する集団レベルの反応の複雑さを際立たせている。

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