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宇宙:随伴衛星の降着によって形成された、月の裏側の高原

Nature 476, 7358 doi: 10.1038/nature10289

月の最も目立つ地質学的な特徴は、地形と高度の両半球間での二分性である。我々に近い側は低く平坦で、火山性の海が支配的である一方、遠い側は山々が多くクレーターが密に存在する。この地質学的な二分性に関連して組成的および熱的な差異が見られ、近い側にはProcellarum KREEP(potassium/rare-earth element/phosphorus) Terraneや、長石に富んだ大規模な高原に比べて薄く組成的に進化した地殻を持つと解釈される環境が存在する。月の二分性は、内部効果(例えばマグマオーシャンの潮汐加熱、非対称な対流過程、または非対称な結晶化)あるいは外部効果(例えばSouth Pole/Aitken basinを形成した事象や非対称なクレーター形成)によって引き起こされた可能性がある。我々は、二分性の起源が随伴衛星の降着によって加えられた後期のカラパス(甲皮)にあると考える。随伴衛星は、巨大衝突によって生じた原始月円盤から月を形成するシミュレーションではよく見られる結果であり、共平面配置のほとんどは不安定であるものの、トロヤ点の1つに位置する直径およそ1,200 kmの衛星は、巨大衝突の後、数千万年の間、力学的に安定だった可能性がある。月のマグマオーシャンのほとんどは、この時間スケールで凝固したと考えられるが、随伴衛星は同じ円盤物質から生じた地殻と固体マントルへとより速やかに進化し、おそらくコアをほとんど、あるいは全く持たなかった可能性がある。こうした随伴衛星に起こりうる結果は、ケイ酸塩中の音速よりずっと低い、およそ2〜3 km s−1での月との衝突であろう。我々のシミュレーションでは、衛星/月のサイズ比が大きく(約0.3)、音速以下の衝突速度の場合には、クレーターではなく、降着によるパイル(集積体)が生じ、これが遠い側の高原の面積に一致し、次数2の地殻厚さプロファイルに合致する広がりと厚さの半球面の層を作り出す。衝突はさらに、KREEPに富んだ層を反対側の半球に移動させ、これによって観測された濃度が説明される。

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