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発生:DMRT1は出生後の哺乳類の精巣において雌の再プログラム化を防止する

Nature 476, 7358 doi: 10.1038/nature10239

哺乳類における性は、Y染色体遺伝子Sryの存在の有無によって、胎児の生殖巣で決定される。Sryは両能性の前駆細胞が、精巣のセルトリ細胞あるいは卵巣の顆粒膜細胞のどちらに分化するかを制御する。生殖巣の細胞タイプを単一のものにするこのきわめて重要な決定は、最終的に体全体の性決定を制御する。性決定は、胎児の生殖巣における、SryがSox9を活性化する雄の遺伝子制御ネットワークと、WNT/βカテニンシグナル経路を伴う雌のネットワークとの間の優位性の争いと見ることができる。雌では、最初の性決定は最終的なものではなく、成体の顆粒膜細胞でFOXL2転写因子が欠失すると、顆粒膜細胞からセルトリ細胞への再プログラム化が起こることがある。本研究では、意外にも性運命は精巣においても不安定であることを示す。マウスのセルトリ細胞では、成体であっても、DMRT1転写因子の欠失によりFoxl2が活性化し、セルトリ細胞を顆粒膜細胞に再プログラムする。この環境では、莢膜細胞ができ、エストロゲンが産生され、生殖細胞が雌性化するように見える。したがって、Dmrt1は哺乳類の精巣の決定の維持に必須であり、調節ネットワークの競合によって胎児の雌雄選択のずっと後まで生殖巣の性が維持されている。Dmrt1とFoxl2は全脊椎動物で保存されており、Dmrt1に関連した性制御因子は全後生動物で保存されている。したがって、生殖巣の性を制御するDmrt1とFoxl2の間の対立関係は、哺乳類を越えて広く見られると思われる。Dmrt1の欠失による再プログラム化はまた、性分化異常や精巣がんといった、DMRT1に関連するヒトの症候群の原因を説明する手がかりとなりうる。

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