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遺伝:男女、集団、個人の間にみられる組み換え率の詳細な差異

Nature 467, 7319 doi: 10.1038/nature09525

減数分裂組み換えは、対立遺伝子の新しい組み合わせを生み出すことで遺伝的多様性に寄与している。近年、連鎖不平衡(LD)パターンを用いて過去に起こった組み換えの歴史をとらえる高密度の一塩基多型(SNP)データからの推定で、複数の高分解能組み換え地図が作られている。これらの地図の有用性は、組み換えホットスポットや関連モチーフの同定によって、また、PRDM9遺伝子がホットスポットで起こる組み換えの比率に影響を及ぼしていることの発見によって実証されている。しかし、個人差や性差についての情報は、これらの地図からは得られない。また、LDに基づく組み換え率の推定値は、自然選択のような遺伝子座特異的な人口統計学的要因によって偏りが生じる可能性がある。家系データに基づく既存の遺伝子地図はこのような欠点がないが、減数分裂回数が比較的少なく、マーカー密度が低いために分解能に限度がある。今回我々は、15,257組の親子ペアから得たゲノム規模のSNPデータを利用して、直接観察した組み換えに基づく初めての組み換え地図を、10キロ塩基という高い分解能で作製した。男性と女性の地図を比較したところ、それぞれのホットスポットの約15 %はその性に特異的であることがわかった。組み換えによる遺伝子内でのエキソンのシャッフリングは男性のほうに多く起こり、組み換えによる近隣遺伝子どうしの新しい組み合わせは女性のほうに多く生じる。また、個人の組み換えの特徴とPRDM9遺伝子の異型との間に新たな関連が見つかり、新しい組み換えホットスポットも同定された。この地図と、北欧および西欧系の祖先をもつユタ州住民(CEU)とナイジェリア、イバダンのヨルバ族(YRI)というHapMap集団のデータから推定したLDに基づく2つの地図との比較により、これまでノイズに隠されていた集団間の違いと、これまで自然選択の標的として報告されていた領域での地図上の違いが明らかになった。

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