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材料:転位核形成に支配されるナノ双晶金属での軟化と最大強度

Nature 464, 7290 doi: 10.1038/nature08929

従来の金属では、転位(線状の欠陥で、その動きが材料の永久変形をもたらす)が増加する余地が十分にあるため、金属の強度は粒界などの障害物と転位の相互作用によって支配される。これに対して、ナノ構造材料では、転位の増加がナノメートルスケールの形状によって著しく制限されるため、連続的塑性が転位源によって制御されると予想できる。ナノサイズの粒をもつ多結晶材料は、転位の核形成と運動がナノスケールの結晶子によって効果的に抑制されるため、強いがもろいことがわかっている。今回我々は、転位核形成サイトは多いが転位の運動は制限されないナノ双晶金属における、転位核形成に支配される機構について報告する。転位核形成がそのような材料の強度を支配し、臨界双晶厚さ以下で軟化をもたらすことがわかった。大規模分子動力学シミュレーションとナノ双晶金属における転位核形成の動力学的理論からは、変形機構に転移が存在し、転移は強度が最大になる臨界双晶境界間隔において起こることが示されている。転移点で、転位の蓄積と双晶面の通過による古典的なHall–Petch型の強度増加が、双晶面に平行な部分転位の核形成と運動に起因する双晶境界マイグレーションを伴う転位核形成に支配される軟化機構に切り替わる。これまでの研究のほとんどは十分な範囲の双晶厚さを考慮していなかったため、この強度軟化領域が見逃されていた。今回のシミュレーションは、ナノ双晶銅において軟化が始まるための臨界双晶境界間隔と最大強度が粒径に依存すること、すなわち粒が小さいほど臨界双晶境界間隔が小さくなり、材料の最大強度が大きくなることを示している。

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