Article

細胞:Skp2の不活性化は、Arf-p53非依存的な細胞老化を介した腫瘍形成の抑制を起こす

Nature 464, 7287 doi: 10.1038/nature08815

細胞老化は、腫瘍の開始や促進に対抗する重要な役割をもつことが、最近示されている。がん遺伝子によって、あるいは、がん抑制遺伝子の欠損によって引き起こされる老化は、p19Arf–p53経路の誘導に決定的に依存していると考えられている。Skp2 E3ユビキチンリガーゼはがん原遺伝子として機能する場合があり、その異常な過剰発現がヒトがんにおいて高い頻度で観察される。本論文では、Skp2の不活性化だけでは細胞老化は誘導されないが、Skp2を欠損するマウスや細胞においては、異常ながん原遺伝子シグナルも、がん抑制遺伝子の不活性化も、強力ながん抑制老化応答の引き金となることを示す。特に、Skp2不活性化および発がん性ストレスによって引き起こされる老化は、p19Arf–p53経路の活性化も、DNA損傷も引き起こさない。しかし、これらの老化はAtf4、p27、およびp21に依存している。我々はさらに、遺伝的なSkp2不活性化によってp19Arf–p53応答が低下している発がん状態でさえも細胞老化が引き起こされること、一方、Skp2–SCF複合体の阻害物質が、p53/Pten欠損細胞における細胞老化、および前臨床研究における腫瘍退縮の引き金となりうることを示す。したがって、我々の知見は、Skp2の薬理学的な阻害が、がんの予防と治療のための一般的な方法となる可能性の原理証明的な証拠となる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度