Letter 光学:ナノフォトニック・オンチップ光インターコネクト向けにゲルマニウム・アバランシェ光検出器を作り直す 2010年3月4日 Nature 464, 7285 doi: 10.1038/nature08813 光通信回路を高性能マイクロプロセッサーチップに直接集積化することによって、極めて強力なコンピューターシステムを実現できる。シリコントランジスター技術とモノリシックに集積できるゲルマニウム光検出器は、赤外光信号でチップ部品を接続するのに重要な要素であると考えられている。このようなデバイスは、極めて出力の小さい光信号を超高速で検出する能力をもつ必要がある。アバランシェ降伏に近い電荷増幅を利用するゲルマニウム・アバランシェ光検出器(APD)は、高い利得を達成できるため低出力の光信号を検出できるが、ゲルマニウムに特徴的な極めて高い増幅雑音を生じると一般に考えられている。ゲルマニウム層を使って光検出のみを行い、別のシリコン層で増幅を行うことによって、高い利得と低い過剰雑音が実証されている。しかし、そのような構造には、比較的厚い半導体層が必要であるため、APD速度が約10 GHzに制限され、約25 Vという過度に高いバイアス電圧が必要となる。今回我々は、ゲルマニウム増幅層内におけるナノメートルスケールの光場と電場の形成を目的とするナノフォトニクス・ナノエレクトロニクス工学技術による、本来の不十分な雑音特性を克服でき、70パーセントを超えるめざましい増幅雑音減少を実現できる方法を示す。非常に不均一な電場の発生によって、ゲルマニウムにおける衝突電離領域がわずか30 nmに減少し、デバイスはこのような短い距離のために生じる雑音低減効果の恩恵をこうむることになる。さらに、このAPDは小型なので、30 GHzを超える動作速度で10 dBを超えるアバランシェ利得を得るのに必要なバイアス電圧は、わずか1.5 Vである。このようなデバイスをコンピューターチップにモノリシック集積することは、コンピューター光インターコネクトを超える応用、すなわち通信、安全な量子鍵配送、サブスレッショルド超低電力トランジスターへの応用を可能にするかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る