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細胞:SIRT3は可逆的な酵素脱アセチル化によりミトコンドリアの脂肪酸酸化を調節する

Nature 464, 7285 doi: 10.1038/nature08778

サーチュインは、NAD+依存性デアセチラーゼで、カロリー制限や代謝ストレスなどのさまざまなストレスに対する適応応答を仲介する。サーチュイン3(SIRT3)は、ミトコンドリアマトリックスに局在して、アセチルCoAシンテターゼ2などの代謝酵素のアセチル化レベルを調節している。Sirt3対立遺伝子を2つとも欠くマウスは、基本条件下では見かけ上正常な表現型を呈するが、複数のミトコンドリアタンパク質に顕著な過剰アセチル化がみられる。今回我々は、絶食時に肝臓と褐色脂肪組織でSIRT3発現が上昇することを報告する。絶食時、SIRT3欠損マウスの肝臓では、野生型マウスの肝臓に比べて、脂肪酸酸化中間産物やトリグリセリドの濃度が高く、脂肪酸酸化レベルが低下していた。ミトコンドリアタンパク質の質量分析により、SIRT3が存在しない場合は、長鎖アシルCoA脱水素酵素(LCAD)のリシン42が過剰アセチル化していることがわかった。絶食時、野生型マウスでは、LCADがin vitroおよびin vivoでSIRT3により脱アセチル化される。LCADの過剰アセチル化はその酵素活性を低下させる。SIRT3欠損マウスは絶食時に、ATP濃度低下や寒冷暴露に対する不耐性などの脂肪酸酸化異常の特徴を呈する。以上の結果は、アセチル化がミトコンドリア脂肪酸酸化の新規な調節機構であることを示し、SIRT3が絶食時のミトコンドリア中間代謝と脂肪酸利用を調整していることを明らかにしている。

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