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細胞:c-Mycに制御されるhnRNPタンパク質は、がんでピルビン酸キナーゼmRNAのスプライシングを脱調節する

Nature 463, 7279 doi: 10.1038/nature08697

酸素が豊富な場合、静止状態の細胞は主に酸化的リン酸化によってグルコースからエネルギーを効率的に取り出すが、腫瘍細胞は同一条件下でもグルコースをより多く消費し、乳酸に変換する。ずっと以前から観察されていたこの現象は好気的解糖として知られており、細胞増殖に重要である。好気的解糖は増殖中の細胞でだけ有用となるので、好気的解糖は増殖に関連した方式で厳密に調節されている。哺乳類でのこの調節の一部は、ピルビン酸キナーゼのアイソフォームの発現制御を介して行われている。胎仔型ピルビン酸キナーゼアイソフォームであるPKM2は、がんでほぼ例外なく再発現がみられ、好気的解糖を促進するが、成体型アイソフォームであるPKM1のほうは酸化的リン酸化を促進する。これらの2つのアイソフォームは、PKMのmRNA前駆体の相互排他的な二者択一的スプライシングから生じ、エキソン9(PKM1)あるいはエキソン10(PKM2)のいずれか一方を含んでいる。本論文では、ポリピリミジン領域結合タンパク質(PTB、別名hnRNPI)、hnRNPA1、およびhnRNPA2という3つのヘテロ核リボ核タンパク質(hnRNP)が、エキソン9に隣接する配列に結合して抑制を起こすと、その結果としてエキソン10が含まれるようになることを示す。また、発がん性転写因子c-Mycが、PTB、hnRNPA1、およびhnRNPA2の転写を亢進して、高いPKM2/PKM1比を確保することも示す。ヒト神経膠腫は、PKM2の発現と相関してc-Myc、PTB、hnRNPA1、およびhnRNPA2を過剰発現することがわかり、がんとの関連が確立された。したがって今回の結果は、腫瘍細胞の増殖に必要な二者択一的スプライシングを調節する経路の1つを明らかにしている。

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