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遺伝:ヒト乳がんにおける体細胞ゲノム再編成の複雑な全体像

Nature 462, 7276 doi: 10.1038/nature08645

がんでは、多数の体細胞ゲノム再編成が頻繁にみられる。しかし、再編成の基盤となる過程やそのがん発生への寄与については、ほとんど解明されていない。今回我々は、両末端(paired-end)塩基配列決定法を用いて、乳がんでの体細胞ゲノム再編成の特徴を明らかにする。一部の乳がんには、従来認められていたよりも多くの再編成が存在した。再編成は、遺伝子領域でより高頻度にみられ、また大部分が染色体内で起こっている。多数の再編成構造が存在するが、一部のがんでは縦列重複が特によくみられ、これはおそらくDNA維持における特異的異常を反映していると考えられる。ほとんどの再編成結合部で短い重複配列がみられることは、これらが非相同末端結合によるDNA修復を介するものであることを示している。しかし、さまざまな配列パターンがあることから、このタイプの過程は多数作動していると考えられる。読み枠を維持したインフレーム融合遺伝子がいくつか発現していることが明らかになったが、頻発するものはなかった。この研究は、がんゲノム解析に新しい視点をもたらすものであり、体細胞ゲノム再編成の多様性やそのがん発生への寄与の可能性をはっきり示している。

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