Article 生化学:クロマチンリモデリングにかかわるACFは二量体モーターとして働いてヌクレオソームの間隔を調整する 2009年12月24日 Nature 462, 7276 doi: 10.1038/nature08621 等間隔に配置されたヌクレオソームは、凝縮クロマチンや遺伝子サイレンシングと直接の関連がある。ACF(ATP-dependent chromatin assembly factor)は、in vitroでは等間隔に配置されたヌクレオソーム構造を作り出し、in vivoでは遺伝子サイレンシングに必要である。ACFは、ヌクレオソームを短いフランキングDNAよりも長いフランキングDNAのほうに常に速く移動させることで、ヌクレオソームの間隔を作り出し、それを維持している。この酵素が、ヌクレオソームの両側を迅速に行ったり来たりして双方向性の移動を行わせる仕組みはわかっていない。本論文では、ヌクレオソームの移動が、2つのACF分子に協同的に依存していることを明らかにする。これは、ACFがATPアーゼ二量体として機能していることを示している。また、二量体がヌクレオソームの片側だけ、あるいは両側のどちらに作用するのかを決定するのは、ヌクレオチドの状態である。ATPが結合した活性化状態にあるATPアーゼ・ヌクレオソーム複合体の単粒子電子顕微鏡による三次元再構成から、2つのATPアーゼが互いに向かい合った二量体構造が明らかになった。我々の結果は、2つのATPアーゼが協調的に働いて、ヌクレオソームの両側に交代に作用し、それによって双方向性の連続移動が可能となるモデルを示唆している。この新規な二量体モーター機構は、一方向に連続して移動するキネシンや二量体ヘリカーゼのような二量体モーターの機構とは異なり、ヌクレオソームを動かすモーターが直面する独自の難問を表している。 Full Text PDF 目次へ戻る