Article

構造生物学:IV型分泌系の外膜複合体の構造

Nature 462, 7276 doi: 10.1038/nature08588

IV型分泌系はグラム陰性菌の2枚の膜を貫く分泌ナノ機械である。VirB7、VirB9とVirB10という3つのタンパク質が、内膜と外膜を貫く1.05メガダルトン(MDa)の円筒状構造(コア)を作るように配置されている。このコアは、各タンパク質14個ずつからなり、それぞれ内膜と外膜に挿入されているI層とO層の2つを形成している。今回我々は、O層全体を含む約0.6 MDaの外膜複合体の結晶構造を示す。これは、外膜チャネルについて決定された最大の構造であり、3つのタンパク質で構成された先例をみないものである。この構造から、VirB10が独特の二重らせん構造の疎水性膜貫通部分をもつ外膜チャネルであるという意外なことが明らかになった。この構造によって、VirB10は、グラム陰性菌の両方の膜を貫通することが知られている唯一のタンパク質であることが立証された。低温電子顕微鏡観察と結晶構造の比較から、チャネルの開閉を調節しているコンホメーション変化が示される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度